剥製屋(はくせい)屋さん
もう止めてしまったけど、以前に狩猟をやっていた親戚がいた。
鹿とか猪のような駆除対象を狙うのではなく、猟友会に入るほど本格的でもない
純粋な?趣味の鉄砲打ちだった。
目当ては、山に入って比較的簡単に出会える相手
どういう訳か…雉(きじ)、特にオスが多かった。
手に入れた獲物は自分でさばき、お裾分けを何度ももらった記憶がある。
雉肉は美味しかった。
ある日、そのひとがやって来て、雉 そのものを置いていった。
と言っても、生きたままではない
全然動かない
作り物でもない
その時初めて、剥製(はくせい)という技術、製作品を見た。
それが実際にどういう課程で出来る、どういう物かを知ったのは、ずっと後になってだった。
さすがに親戚の人も、剥製など作れるはずもなく、専門家に頼んだとのこと
興味を惹かれた私は、親から剥製屋の場所を聞き見に行った。
我が家からは離れた場所にあったが、好奇心に引きずられ?遠いとは思わなかった。
いざ到着したのは良かったが、ガラス戸全部にカーテンが引かれ、子供が一人で入れる雰囲気0の店だった。カーテンもあちこち染みがあり、黄ばんでいたし…
おどろおどろしい、妄想を膨らませて帰宅した。
私は一度店を見ただけで満足し、それっきり行かなかった。
入れなかったから丁度良かったのかもしれない。
子供が行くもんじゃないよ…剥製屋なんて