しゃべる犬
時々?テレビで『家の子しゃべるんです』とか
『お話しするんです、この子』
とかって、得意満面で紹介する人いますよね。
でもって、いざ拝聴すれば…
(やっぱりね…)
(飼い主、他にやること無いの?)
これ以外のパターン見たことまずありません。
でも、家の犬は違います!
とは、言いませんが、違うんです。
阿呆の独り言だと思われても構いませんが、ちと違います。
最初から家の子はお喋りでした。じっとしているのが苦手で、動きも大変素早く、逃げ出すのが上手でしたし、一旦逃げたら遊び疲れるまで帰ってきません。
一度、安達太良山のふもとでロープを離したとき
最悪でした
いつになく大人しくて良い子にしていたご褒美をと
放したのが運のつき
捕まえようとすれば素早く逃げ、かと言って遠くへ行くわけでなし、捕まらないように安全な距離を保ったまま、自由を謳歌し放題
何と 五時間も!!
辺りは暗くなってくるし、お腹は空くし、寒いし…(11月でした)
置いて帰ろうかと一瞬考えましたが、近くに居るので走ったら追いかけてくることでしょう。
万一誰かの車にはねられたら、轢いた人に迷惑がかかります。何より犬が可哀想です。
何度やっても捕まらない怒りピーク時、こんな考えが頭をよぎりました。
(今、手元に銃があったら…)
もちろん、その時も今までも、そんな物騒なものとは無縁です。
そのくらい怒り心頭でした。
やっとの思いで捕まえたとき、私は恐い顔をしていたと思います。
私の腕の中で、ワンコは文句を言い始めました。
何で、顔が恐いの?怒ってるみたい…抱っこの手が痛いよ
お腹すいたし、喉も乾いた
水は?おやつは?
悪びれもせず甘えて喉をゴロゴロさせながら
その時ハッキリ聞きました
家の子が、人間にわかるように意思を言葉で表しました。
怒りと疲れで、私の頭が朦朧としたのでは無いと
今でも、信じています。
ただ、残念ながら、家のワンコがお話ししたのは、その時が最後です。