過去の女(ひと)
今月はじめの頃
ある人を見かけました。
鉢合わせではなく、少し距離がありましたが、ハッキリ分かりました。
当然向こうも私に気づいたはずでした。
が、私たちは まるで示し合わせたように互いを黙殺し、近付くこと無く その場を離れました。
不仲だったわけではありません。
当然、ケンカもしませんでした。
その人とは、ある仕事で、ある職場で出会い、必然的に定期的なつながりを持っていました。
時間外の長電話もし、仕事以外の話まで何度もした記憶があります
そして…まぁ~同じ時期にその仕事を辞めました。
偶然ではなく、その人が辞めると聞いて、私が便乗した形です。
当時私は、その職場に辟易して辞め時を探っていました。
どんなに頑張っても、縁故のある人には叶わないと、日々思い知らされ続け、疲弊しきっていました
少しでも可能性があるならと、無理を重ねすぎ、オーバーヒート寸前でした。
最後の最期に、信頼していたその人が…
利己的な立ち回りをしたと知って
切れました
(心の中でです。)
辞めた後、その人から電話が来ました。
普通に応答し電話を切りました。
もう、この人とは終わりだ
私からは、連絡していません
2ヶ月くらい後で、その人から再び電話が来ましたが、出ませんでした。
それ以来、連絡はありません
私も連絡しませんでした。
今月はじめ見かけて
お元気そうでした。
相変わらずおしゃれだし
少しも変わってないように見えました、10年以上経つのに。
あの時と、同じ気持ちのままだったことには、少し驚きましたが…
もう一度話をしたいとは、全然思いませんでした。
見知らぬ人より、もっと他人でした。