さてさて

生きてると年をとるんです

何屋さんですか?

朝夕ぐっと秋めいた気候になり、日中の暑さが本当の残暑だと思えるようになりました。


山梨県で行方不明になっている女の子は、どこにいるのでしょうか…


たくさんの人が心配しています。


早く帰ってきて!


先日久しぶりに、訪問営業の人が来ました。


互助会勧誘です。

時々来ますし、何故かいつも別の人…短期間で辞めてしまうのでしょうか…


最近は不景気のせいか、前ほど物売りの人が来なくなりました。


お茶売り、果物売り、布団売り


種々の飲料物勧誘から、ソーラーパネル設置勧誘


宗教勧誘も定期的に来ていました…そう言えば最近は来ません。


不景気と関係あるのかな?


どの人もつまらないから、という訳でもありませんが…まず買いません。

勧誘話しにも乗りません。


私が子供の頃には、今以上に色んな個別営業を掛ける人達がいたものです。


今のようなチャイムのある家などありませんから、玄関の戸を開けて声をかけます。


ほとんどの家では、在宅時には鍵などかけませんでしたから。


農家でも商家でもない町場の家では、奥さんや年寄りは家にいたのです。


今で言うパートのような勤め先を得ている人は、少数派でした。


生活を背負う人は朝から晩まで、ずっと家にいませんでした。


在宅の奥さん達 が優雅だったわけではなく、手頃な勤め先が無かったのだと思います。


そんな家々を回って歩くのです。


こうもり傘の骨直し屋


鍋底の穴塞ぎ屋


包丁、ハサミ砥や(とぎや)


古着屋、古着屋買い屋


ゴム紐屋も来ました。


そんな中で強烈に記憶に残る人が一人


その人が来たとき玄関の戸は開いていました。

のそっと立ったまま何も言わないので、母親が声をかけました。


『何やさんだい?』


するとその男は


『おもらい屋です』


母親は、あぁ…と言って立ち上がり

奥へ…直ぐに戻ってきたかと思うと、手にした箱からいち、にぃ、さん、と30まで数えて渡しました。


一円玉を30枚渡したのです。


その男は、しっかり数えて


『30両か…』


そして、何処かへ行きました。


その男が来たのはその時だけですし、知らない人です。


帰ったあと、その人のことを母親から特に何も聞きませんでしたが、不思議な気持ちになりました。


『おもらい屋』


面白い仕事があるものです。


世の中が穏やかだったから出来たのだと思います。


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