夜出会う人
やはり夜になると気温が下がり、季節は確実に進んでいる。
時々忘れてしまうが、この世で止まっているものなど 何一つ無いのだ。
夕方の犬の散歩、早く終わらせたくて、夕日に照らされながらが多いけど、たまに暗くなって出るときがある。
そんなある夕暮れの話
家を出て間もなく、懐中電灯らしき灯りが見えた。
それが近づいてきても犬は吠えない…
(多分知り合いだな…)
で、やはりそうだった。
その人は犬を構い、私の来た方向へ消えていった。
しかし…あの人は今時分どこへ行くのだろう?
犬も居ないし、空のペットボトルを持って…どこへ
また少し歩くと、犬が足を止めた
先を見れば、人陰らしきものが…
何か…変な感じがする
もう少し近づいて来たから、今度はハッキリ見えた。
小さめ車輪の自転車を押しながら歩く人だった。
ハンドルに荷物を掛けていたから
、全体が大きく異様に見えたのだった。
私と一緒に安心した犬が、また歩き出した。
住宅街を通ると、あちこちから話し声が、物音が、遠慮無く聞こえてくる。
網戸のままで障子やカーテンを引かない家もあり、皆さん暗くなるとオープンなのね…と、妙に感心したりする。
急に大声聞こえたり、罵声が飛んできたりで、ちょっとしたスリルも味わえた。
そこそこ楽しめたけど、やっぱり夜は お家でゆっくりが良い。
ワンコは、夜風を満喫して楽しそうだったかな?